ベトナム語検定試験 (IVPT)と(ViLT)の違いは?受験前に知っておきたい試験の種類やメリット
「IVPTとVILTのベトナム語検定は、何がどう違うの?」
「これらの試験は就職などで役に立つの?」
このように悩んでいるベトナム語学習者は、決して少なくありません。
本記事では、国際的に通用する語学力認定試験を謳っているIVPT(国際ベトナム語能力試験)は本当に役に立つのかという点を中心に、

受験前に知っておきたいポイントを、ハノイ大学を卒業した私が分かりやすく解説します。
公式資格としての価値は高くないが、学習モチベーションや自己評価には十分役に立つ
IVPT・国際ベトナム語能力試験などの受験を検討している方は、ぜひ最後までご覧ください。
IVPTとVILTのベトナム語検定の違いを知ろう

ベトナム語検定には、主に IVPT(国際ベトナム語能力試験) と VILT(実用ベトナム語技能検定試験) の2種類があります。
「どちらを受験すべきか迷っている」という学習者も多いため、まずは比較して試験の違いを整理してみましょう。
IVPTとVILTの比較表
| IVPT | VILT | |
| 正式名称 | International Vietnamese Proficiency Test | 実用ベトナム語技能検定試験 |
| 運営主体 | 台湾の国立成功大学 | 日本国内の実用ベトナム語技能検定委員会 |
| 目的 | 国際的に通用する語学力認定 | 日本国内での学習成果・スキル確認 |
| 試験内容 | リスニング・読解・作文・口頭試験 | リスニング・読解・文法・語彙・上級は会話・作文 |
| 受験対象 | 学習者全般、国際的に能力を証明したい人 | 学習者全般、主に日本国内向け |
| 資格としての評価 | 海外留学・国際就職などで評価されやすい | 日本国内では学習目安としての評価が中心 |
IVPTとVILTもどちらも主催国がベトナムではない

上記の比較表を見て気がついた方も多いと思いますが、IVPTとVILTもどちらも主催国がベトナムではありません。
ViLTは日本国内の実用ベトナム語技能検定委員会が実施しており、試験は英語のTOIECのような感じです。運営団体も「日本国内での学習成果・スキル確認」を目的として試験を実施しています。
IVPTは国際的に通用する語学力認定を謳っているが、運営母体が台湾の成功大学です。
ViLT(実用ベトナム語技能検定)の特徴
- 運営団体は日本国内での学習成果やスキル確認を目的として試験を提供している。
- そのため、TOEICのように「学習の到達度を測る国内向けテスト」 というイメージで理解するとわかりやすい。
- 海外での公式資格としての認知度は低く、日本国内の学習者向けの目安・自己評価用の試験と考えるのが正しい。
IVPT(国際ベトナム語能力試験)の特徴
- International Vietnamese Proficiency Test(IVPT)
- 主催はベトナム政府ではなく、台湾など海外の民間団体や教育機関
- 自称・国際的にベトナム語学習者の能力を評価するために作られた試験だが、民間資格
ベトナム政府が運営するVLPT(ベトナム語能力試験)
ベトナム政府・大学等が運営する「ベトナム語能力試験(Vietnamese Language Proficiency Test)」 は国際的に認められる資格として運用されています。
そのため、ベトナム内で大学入学や就職にも使われることもあります。
ただし、この国際試験は日本国内で開催されているものではなく、一般的にはベトナムでの受験が必要です。
JLPTやIELTS、TOEFLに置き換えて考えてみよう

- 質問:もしJLPT(日本語能力試験)を韓国のソウル大学が運営して実施していたら?
-

ソウル大学がJLPTをつくって「世界に通用する日本語能力試験」だと言っていたら違和感がありませんか?
JLPT(日本語能力試験)の運営は?
JLPT(日本語能力試験)は国際交流基金(JF)と 日本国際教育支援協会(JEES) が共同運営をして世界各国で実施している。
英語圏の試験はどうなの?
IELTSはケンブリッジ大学を中心に運営されて、オーストラリアや英国の大学などの教育機関へ留学する際に必要とされている試験。
TOEFLとTOEICは、どちらも同じアメリカのETS団体によって運営されており、TOEICは「学習の到達度を測る試験」で、TOEFLは米国のカレッジや大学に入学する際に要求される試験。
HSKなどの中国語の試験は?
中国語のHSKは中国語国際教育の政府機関によって運営され、世界各国で実施されています。

日本国内で実施されているベトナム語の能力試験はなぜ台湾主導なのでしょうか?
IVPTはベトナム政府公認ではない

IVPT(International Vietnamese Proficiency Test)は、ベトナム語能力を国際的に測るための試験ですが、ベトナム政府が直接運営する試験ではありません。
つまり、公式な国際資格ではなく、「海外で学ぶベトナム語学習者向けの民間資格」なのです。
国際的に通用する語学力認定への懐疑的な部分
- IVPTは海外(台湾など)で運営される国際向けベトナム語能力試験
- ベトナム政府公認ではないため、公式資格としての効力は限定的
各試験の立ち位置が一目で分かる比較表
| 試験名 | 運営元 | 政府認定 | 資格レベル | 試験の目的 |
|---|---|---|---|---|
| IVPT(国際ベトナム語能力試験) | 台湾の大学(成功大学など) | ❌ なし | 大学認定・民間資格 | 海外学習者向けのベトナム語能力測定。大学が「大学公認」として認定しているだけで、ベトナム政府公認ではない |
| VILT(実用ベトナム語技能検定) | 日本国内の実用ベトナム語技能検定委員会 | ❌ なし | 民間資格 | 日本国内での学習成果・スキル確認が目的。TOEICに近い位置づけ |
| VLPT(Vietnamese Language Proficiency Test) | ベトナム政府・大学等が運営 | ✅ ベトナム政府公認 | 公的資格 | 国際的に認められる資格として運用され、ベトナム内で大学入学や就職にも使用可能 |
| JLPT(日本語能力試験) | 国際交流基金・JEES | ✅ 日本政府公認 | 公的資格 | 日本語教育・普及のための公式資格。大学入学・就職・奨学金で高い信頼性 |
| HSK(漢語水平考試) | 中国政府系機関 | ✅ 中国政府公認 | 公的資格 | 中国語能力を示す公式資格。留学・就職・奨学金で利用可能 |
ベトナム国内には様々なベトナム語能力試験がある


私は2018年から2022年までハノイ大学に在籍していたためはっきりと言えますが、ベトナム政府公認の資格は現状ベトナム国内でしか取れません。
IVPTもVILTのベトナム語検定は MOET(Bộ Giáo dục và Đào tạo)=(文部科学省)の公認ではないため、ただの民間試験です。
JLPT(日本語能力検定)などは日本語教育・普及の公的機関が監修・運営しているため、日本政府公認資格として扱われ、大学の入学要件や奨学金、就職活動でも信頼度が高いです。
ベトナム政府公認の資格が欲しい場合は、ベトナムで実施される、「ベトナム語能力試験(Vietnamese Language Proficiency Test)」を受験する必要があります。
ベトナム政府公認ではないが現状はこの2つのベトナム語の試験しかない
現在、日本国内のベトナム語学習者が受験できる代表的な試験はIVPTとVILTの2つしかありません。
しかし、どちらもベトナム政府(MOET)公認ではない民間資格 である点には注意が必要です。
IVPT(国際ベトナム語能力試験)
台湾の成功大学が運営する国際向けの試験で、海外のベトナム語学習者を対象にしています。大学が「大学公認」としている場合もるが、ベトナム政府公認資格ではない。
VILT(実用ベトナム語技能検定)
日本国内の「実用ベトナム語技能検定委員会」が運営しており、主に日本国内の学習者向けで、TOEICのように、学習成果やスキル確認を目的とした国内向け試験です。
VLPT「ベトナム語能力試験(Vietnamese Language Proficiency Test)」
ベトナム政府・大学等が運営しており、国際的に認められるベトナム政府公認の公的資格として、ベトナム内で大学入学や就職にも使用可能です。
VLPTは日本国内で開催されていないため、ベトナムで受験が必要。
最後にまとめ
IVPTとVILTは、どちらも学習者のベトナム語能力を測る目安としては有効です。しかし、ベトナム国内や国際的な公式資格としての価値は低いのが現状です。
とはいえ、現在日本国内で受験できるベトナム語の試験はこの2つしかありません。民間資格ではありますが、合格しておくことで就職や学習成果の証明として活用できるというメリットはあります。

ベトナム政府公認の資格が欲しい方は、ベトナム国内で「ベトナム語能力試験(Vietnamese Language Proficiency Test)」を受験しましょう。

